〜講演概要〜
石油化学・石油精製の保安管理のために行われるリスクアセスメントは,供用状態にある対象プラントの保安上の弱点を探索するために行われる。 そこでは,対象プラントで発生する可能性のある事故のリスクが許容できるレベルであることを示すために, その事故の引金になり得る全ての初期事象からその事故に至るパス上において, 初期事象の発生頻度が極めて小さいか,防御層の失敗確率が極めて小さいことを示さなければならない。 そのため,対象プラントでは発生したことがない初期事象の発生頻度の数値, 失敗したことがない防御層の失敗確率の数値か必要になるという難問に遭遇する。
 一方,AIChE/CCPSは,プラントの機能設計が終了した段階で,機能設計の保安上の弱点を探索するために行うリスクアセスメントに用いるために, LOPAによって求めた初期事象の発生頻度および防御層の失敗確率の数値を提供している。 現状では,多くの事業所が,苦し紛れに,この数値を保安管理のためのリスクアセスメントに用いるという誤りを犯している。 本講演では,これが誤りであることを説明し,難問に対する正しい解決法を示す。